カスタマージャーニー視点で考える広告媒体選定 ― 視覚情報量とターゲティング精度から読み解く Shinker媒体選定マップ ―

こんにちは!Webマーケティングを学ぶのが楽しくなってきたHinaです!
広告媒体は年々増え続け、「とりあえず動画が強い」「SNS広告を出しておけばいい」といった感覚的な選定では、成果につながりにくくなっています。

こうした中で重要になるのが、ユーザーの行動プロセス(カスタマージャーニー)に合わせて、媒体を使い分ける視点です。

本記事では、Shinker媒体選定マップをもとに、「視覚情報量」と「ターゲティング精度」という2つの軸から、
各広告媒体がどの段階で、どのように活用されるべきかを整理していきます。

カスタマージャーニーと広告の関係性

カスタマージャーニーとは、ユーザーが商品やサービスを
認知し、興味を持ち、比較・検討し、最終的に行動するまでの流れを指します。

このプロセスの中で、ユーザーの心理状態は大きく変化します。

  • まだ課題に気づいていない段階
  • なんとなく興味を持ち始めた段階
  • 情報を比較し、判断しようとしている段階

広告は、この心理状態の違いを前提に設計されなければなりません。


Shinker媒体選定マップの全体像

Shinker媒体選定マップでは、広告媒体を以下の2軸で整理しています。

  • 縦軸:視覚情報量の多さ
     テキスト → ネイティブ → バナー → ダイナミック → SNS → 縦型ショート動画 → 動画
  • 横軸:ターゲティング精度
     デモグラフィック情報 → 興味関心 → コミュニティ・業種・業界 → タイミング

このマップは、
媒体ごとの特性=向いているカスタマージャーニー段階を可視化している点が特徴です。

マップに登場する主要広告媒体一覧     

ここからはShinker媒体選定マップで扱う主要な広告媒体について、それぞれの特徴を整理していきます。

広告戦略を考えるうえで重要なのは、「媒体名を知っていること」ではなく、
その媒体がどのフェーズで、どんな役割を果たすのかを理解していることです。

まずは全体像をつかむために、各媒体の特徴を簡単に見ていきましょう。      

YouTube インストリーム広告

画像引用元:Google広告ヘルプ

YouTube動画の再生前・途中・後に表示される動画広告。
最初の数秒は必ず視聴されるため、認知獲得に強い。
視覚・音声を使った印象的な訴求が可能。


Google デマンドジェネレーション広告

引用元:Google広告ヘルプ

YouTube・Discover・Gmailなどを横断して配信される需要創出型広告。
検索前の興味・関心層にアプローチできる。
認知と検討の中間フェーズを担う「つなぐ媒体」。


TVer広告

引用元:TVer広告

民放公式動画配信サービスTVer内で配信される動画広告。
目的視聴ユーザーが多く、視聴完了率が高い。
テレビに近い信頼性のある認知施策に向いている。


TikTok広告

引用元:TikTok for Business

フルスクリーン・音声ON前提の縦型動画広告。
アルゴリズムによる高い拡散力が特徴。
若年層への認知拡大や話題化に強い。


Meta広告(Instagram / Facebook)

引用元:Meta社

写真・動画・リールなど多様なフォーマットに対応。
ビジュアル重視で世界観を伝えやすい。
認知から興味喚起まで幅広く活用可能。


LINE広告

引用元:LINEヤフーfor business

LINE NEWSやタイムラインなど生活導線に近い配信面が特徴。
幅広い年代にリーチできる。
日常の中で自然に接触できる広告。
※LINE広告は2026年10月下旬頃をもって広告配信を停止し、段階的に提供を終了する予定です。


LINE広告(Talk Head View)

引用元:LINEヤフーfor business

LINEのトーク画面最上部に表示される高視認性の広告。
短期間で強いインパクトを与えられる。
キャンペーンや認知施策と相性が良い。


X広告

引用元:Xビジネス

リアルタイム性が高く、話題やトレンドと相性が良い。
興味・関心軸でのターゲティングが可能。
瞬発力のある情報拡散に向いている。


Google ディスプレイ広告

引用元:Google広告

Webサイトやアプリ上に幅広く配信される広告。
潜在層への認知拡大に強い。
配信面や見せ方のコントロールが重要。


Yahoo! ディスプレイ広告

引用元:YAHOO!JAPAN広告

Yahoo!ニュースなど国内利用者の多い配信面に表示。
日本市場へのリーチに強い。
認知・興味喚起フェーズで活用される。


SmartNews Ads

引用元:SmartNews Ads

ニュースコンテンツの文脈に沿って表示される広告。
広告感が出にくく、自然な情報接触が可能。
信頼性を重視した訴求に向いている。


CRITEO

引用元:CRITEO

購買データを活用し、最適な広告を自動配信。
EC・小売業を中心に新規獲得からリピート促進まで対応。
購買につながりやすいユーザーへ効率的にアプローチできる。


Pangle(リワード広告)

引用元:Pangle

広告視聴の対価として報酬が付与される広告。
視聴完了率が高い。
ゲーム・アプリ系と相性が良い。


Pangle(ネイティブ広告)

引用元:Pangle

アプリのUIに自然に溶け込む広告フォーマット。
ユーザー体験を損なわずに訴求できる。
興味・関心フェーズで活用されやすい。


Microsoft オーディエンス広告

引用元:Microsoft Advertising

MSNOutlookなどMicrosoftの配信面に表示される広告。
興味・関心や行動データをもとに配信可能。
検索広告と組み合わせることで配信の幅が広がる。


Google 検索連動型広告

引用元:Google広告

検索キーワードに連動して表示される広告。
顕在ニーズを持つユーザーに高精度で配信できる。
行動フェーズで最も効果を発揮する。


Yahoo! 検索連動型広告

引用元:LINEヤフー広告

Yahoo!検索ユーザーに向けて配信される検索広告。
国内ユーザーへのリーチに強い。
Google検索広告と併用されることが多い。


それでは次に、これらの媒体を
「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」というカスタマージャーニーの各フェーズに当てはめながら、
どのように使い分けていくのかを詳しく見ていきます。


認知フェーズ:まず知ってもらうための媒体

視覚情報量が多く、広く届ける広告

認知フェーズでは、ユーザーはまだ自分の課題を明確に認識していません。

そのため、情報を理解させるよりも、印象に残すことが重要になります。

この段階で活用されるのが、以下の媒体です。

  • YouTube インストリーム広告
    動画の冒頭・途中・最後に配信され、最初の5秒は必ず視聴されるため、認知獲得に強い媒体。
  • TVer広告(動画)
    目的視聴ユーザーが多く、テレビに近い信頼性の高い動画体験を提供。
  • TikTok広告
    アルゴリズムによる拡散力が高く、フルスクリーン・音声ONで没入感のある訴求が可能。
  • Meta広告(Instagram / Facebook)
    ビジュアル重視で世界観を伝えやすく、ブランド認知に向いている。
  • Pangle(リワード)
    ユーザーが報酬と引き換えに広告を視聴するため、視聴完了率が高い。

これらは視覚情報量が多く、
動画やSNSを通じて感情的な訴求が可能です。

多少ターゲティング精度が粗くても、
「目に入ること」「記憶に残ること」に価値があります。


興味・関心フェーズ:理解を深めるための媒体

興味関心ターゲティングを活かす広告

認知後「少し気になる」「もう少し知りたい」と感じ始めたユーザーに対しては、検討を後押しする情報提供が求められます。

この段階で活用される媒体は以下です。

  • LINE広告
    LINE NEWSやタイムライン、Smart Channelなど、日常のコミュニケーション導線に近い配信面が特徴。
  • LINE広告(トークリードビュー)
    LINEのトーク画面最上部に表示され、高い視認性で短時間に強い印象を残せる広告。
  • X広告
    リアルタイム性が高く、興味・関心やトレンドを軸にした訴求が可能。
  • Google ディスプレイ広告
    Webサイトやアプリ上に広く配信でき、潜在層への接触や認知拡大に有効。
  • Yahoo! ディスプレイ広告
    Yahoo!ニュースや関連サービス内に配信され、国内ユーザーへのリーチに強い。
  • SmartNews Ads
    ニュースコンテンツの文脈に沿って表示されるため、広告感を抑えた自然な情報提供ができる。
  • CRITEO
    閲覧履歴や行動データをもとに、ユーザーごとに最適化された動的リターゲティング配信が可能。
  • Pangle(ネイティブ)
    アプリのUIやデザインに自然に溶け込み、ユーザー体験を損なわずに訴求できる。

これらの媒体は、ユーザーの行動履歴や興味関心をもとに配信できる点が特徴です。

認知フェーズほど派手な演出は必要なく、
「自分に関係がありそうだ」と感じてもらうことが重要になります。

比較・検討フェーズ:意思決定を後押しする媒体

リターゲティングと精度の高い配信広告

比較・検討フェーズでは、ユーザーはすでに情報を集め、選択肢を絞り始めています。

この段階では、広告の無駄打ちを減らすことが重要です。

そこで活用されるのが、以下の媒体です。

  • CRITEO
    閲覧履歴や行動データをもとに、ユーザーごとに最適化された動的リターゲティング配信が可能。
  • Google ディスプレイ広告
    Webサイトやアプリ上に広く配信でき、潜在層への接触や認知拡大に有効。
  • オーディエンス広告(Microsoft)
    検索広告と組み合わせることで、ディスプレイ配信を通じて興味・関心層にもアプローチでき、配信の幅を広げられる広告手法。
  • Google デマンドジェネレーション広告
    YouTube・Discover・Gmailなどを横断して配信され、検索前の興味・関心層に対して需要を創出できる広告手法。

これらは、過去の接触履歴をもとにした配信や、関心度の高い層へのアプローチに向いています。

視覚情報量は中程度で、「なぜ選ぶべきか」を補足する役割を担います。


行動フェーズ:今すぐ行動したい人に届ける媒体

タイミングを捉える広告

行動フェーズでは、ユーザーはすでに明確な目的を持っています。商品やサービスを比較・検討し、「購入したい」「申し込みたい」といった具体的なアクションを起こそうとしている段階です。

そのため、視覚的な演出よりも必要な情報にすぐ辿り着けることユーザーのニーズに合った情報を適切なタイミングで届けることが重視となります。

こうしたニーズを捉えるために活用されるのが、検索キーワードに連動して配信される検索広告です。

  • Google 検索連動型広告
    ユーザーの検索キーワードに連動して表示され、顕在化したニーズを持つユーザーに高精度でアプローチできる広告。
  • Yahoo! 検索連動型広告
    Yahoo!検索の利用者層に向けて配信され、国内ユーザーへのリーチに強い検索連動型広告。

これらの広告は、ユーザー自身が入力したキーワードを起点に配信されるため、ターゲティング精度が非常に高いのが特徴です。

視覚的な演出よりも、必要な情報を適切なタイミングで届け、行動を後押しする役割を担います。

視覚情報量とターゲティング精度の関係性

Shinker媒体選定マップから見えてくるのは、ユーザー理解が進むほど、広告に必要な情報量は減っていくという構造です。

  • 認知フェーズ
     → 視覚情報量が多く、ターゲティング精度は相対的に低い
  • 行動フェーズ
     → 視覚情報量は少なく、ターゲティング精度が高い

広告媒体は万能ではなく、それぞれに役割と適したタイミングがあります。


おわりに

広告媒体選定は、「流行っているから使う」ものではありません。

誰に、いつ、どの情報量で届けるのか。
その設計を考えるための指針として、

Shinker媒体選定マップは非常に有効なフレームワークです。

カスタマージャーニー視点で媒体を整理することで、
広告戦略はより論理的で、再現性のあるものになります。

Shinkerでは、こうした考え方を軸に、企業やサービスごとの課題に向き合いながら、広告戦略の設計から運用・改善までを一気通貫で支援しています。
単に広告を配信するのではなく、事業フェーズや目的に応じて、
「どの媒体を、どのタイミングで、どう組み合わせるべきか」を整理し、成果につながる施策へ落とし込んでいきます。

広告媒体の選び方や広告戦略でお悩みの際は、ぜひShinkerへお気軽にお問い合わせください。
お客様の事業やターゲットに合わせて最適な広告プランをご提案し、成果につながるマーケティングを支援いたします。