TVer広告とは?テレビCM・SNS広告との違いと活用ポイントを解説

テレビCMやSNS広告を実施しているものの、「実際にどれくらい認知が広がったのか」「売上にどれくらい効いたのか」が見えづらいと感じていませんか。
特に、コスメ、日用品、食品などの生活者向け商材では、広告を見た人がその場ですぐ購入するとは限りません。テレビCMで知り、SNSで見かけ、検索し、店頭で思い出して購入する。そうした流れの中で、広告効果をどう見ればいいのか悩む企業担当者は少なくありません。
そこで選択肢のひとつになるのが、TVer広告です。
TVer広告は、テレビ番組の視聴文脈で動画広告を届けられる広告手法です。TVer公式では、PCやスマートフォンだけでなく、テレビでも広告配信できることが紹介されています。
この記事では、TVer広告の特徴、テレビCM・YouTube広告・SNS広告との違い、メリット・デメリット、出稿前に整理すべきポイントをわかりやすく解説します。
目次
TVer広告とは?テレビCMとデジタル広告の中間にある動画広告

TVer広告とは、民放公式テレビ配信サービス「TVer」内で配信できる動画広告です。
TVerは、ドラマ、バラエティ、アニメ、報道、スポーツなどのテレビ番組を視聴できるサービスです。TVer社は、2025年12月に月間ユーザー数が4,460万MUB、月間動画再生数が6.5億再生、コネクテッドTVでの月間動画再生数が2.1億再生を記録したと発表しています。
TVer広告の特徴は、テレビ番組を見ようとしているユーザーに対して、番組視聴の流れの中で広告を届けられることです。
SNS広告やバナー広告のように、ユーザーがタイムラインやWebページを流し見している途中に接触する広告とは少し違います。番組を視聴する状態で広告が表示されるため、ブランド名や商品メッセージを動画で伝えやすいのが特徴です。
一方で、テレビCMとも同じではありません。TVer広告はインターネットを通じて配信されるため、配信結果を確認しながら次の施策に活かしやすい広告です。
つまりTVer広告は、
テレビCMのような認知接触と、
デジタル広告のような測定性をあわせ持つ動画広告だと考えると分かりやすいです。
TVer広告の基本的な仕組みや特徴を確認したい場合は、TVer公式の広告案内ページを見ると、配信面や広告の考え方を把握しやすくなります。
URL:https://biz.tver.co.jp/about
TVer広告が注目される理由は、広告効果の測定ニーズが高まっているから

TVer広告が注目される背景には、動画広告市場の成長と、広告効果をより具体的に見たいという企業側のニーズがあります。
電通の「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、2025年のインターネット広告費は4兆459億円で、日本の総広告費に占める構成比は初めて50%を超えました。また、ビデオ広告は1兆275億円となり、推定開始以降初めて1兆円を突破しています。
つまり、企業の広告予算は「テレビCMかデジタル広告か」の二択ではなくなっています。
テレビCMで広い認知を取りながら、TVer広告、YouTube広告、SNS広告、検索広告、店頭販促を組み合わせて、生活者との接点を設計する考え方が重要になっています。
特に、広告経験のある企業ほど、次のような悩みを持ちやすいです。
| よくある悩み | TVer広告で検討できること |
|---|---|
| テレビCMの効果を社内に説明しづらい | 配信結果や視聴データを見ながら評価しやすい |
| SNS広告だけでは認知が広がりにくい | 番組視聴の文脈でブランド接触を作れる |
| YouTube広告は配信面やブランドイメージが気になる | テレビ番組コンテンツの中で広告接触を作れる |
| 若年層や共働き層に届きづらい | リアルタイム視聴以外の層に接触できる |
| 広告予算の再配分に悩んでいる | テレビCM、SNS広告、動画広告の役割を整理できる |
TVer広告は、テレビCMの完全な代替ではありません。むしろ、テレビCMやSNS広告だけでは拾いきれない接点を補う広告として考える方が現実的です。
動画広告が注目される背景には、広告市場全体のデジタル化があります。電通の「日本の広告費」でも、インターネット広告費が広告費全体の大きな割合を占めていることが示されています。
2025年 日本の広告費 URL:https://www.dentsu.co.jp/news/release/2026/0305-011003.html
TVer広告とテレビCMの違い|認知施策としてどう使い分ける?

TVer広告とテレビCMは、どちらも動画で商品やブランドを伝える広告です。
ただし、役割は異なります。
テレビCMは、短期間で広い認知を取りたいときに強い広告です。全国展開の商品、大型キャンペーン、新商品発売などで、多くの生活者に一気に知ってもらう目的に向いています。
一方、TVer広告は、見逃し配信やコネクテッドTV、スマートフォンなどを通じて、リアルタイム放送以外の視聴者にも接触しやすい広告です。TVer広告公式では、1st Party Dataと独自のターゲティングデータを活用し、コネクテッドTVでもターゲティングできると説明されています。
| 項目 | TVer広告 | テレビCM |
|---|---|---|
| 主な役割 | 認知拡大、補完リーチ、動画接触 | 大規模認知、信頼感の形成 |
| 接触環境 | 見逃し配信、スマホ、PC、CTVなど | 地上波・BSなどの放送枠 |
| 強み | 配信結果を確認しやすい、ターゲティングしやすい | 一気に広く届けやすい |
| 注意点 | 配信在庫や条件に左右される | 効果測定が難しい場合がある |
| 向いている使い方 | テレビCMやSNS広告の補完 | 認知の土台作り |
ポイントは、TVer広告を「テレビCMより優れている広告」として見るのではなく、テレビCMでは届きにくい視聴行動を補う広告として見ることです。
たとえば、テレビCMを出稿している企業が、リアルタイムでテレビを見ない層にも接触したい場合、TVer広告を組み合わせることで接点を増やせます。
テレビCMとの違いを整理する際は、テレビ広告とインターネット広告の市場動向もあわせて見ると理解しやすくなります。広告費の変化を見ることで、企業がなぜデジタル広告を重視しているのかが見えてきます。
テレビ広告とインターネット広告の市場動向. URL:https://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/2025/index.html
TVer広告とYouTube広告・SNS広告の違い

TVer広告を検討するときは、YouTube広告やSNS広告との違いも整理しておく必要があります。
SNS広告は、興味関心層への接触、キャンペーン告知、口コミ風コンテンツ、EC誘導などと相性があります。運用改善もしやすく、クリックやCVなどの指標を見ながら改善しやすい広告です。
YouTube広告は、幅広い動画視聴者にリーチできる広告です。Google広告では、動画広告の効果を見るためのブランド効果測定が用意されており、広告想起、ブランド認知度、比較検討などの指標を重視できると説明されています。
一方、TVer広告は、テレビ番組を視聴する流れの中で広告を届けられる点が特徴です。
| 項目 | TVer広告 | YouTube広告 | SNS広告 |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 番組文脈での認知接触 | 幅広い動画接触 | 興味喚起、拡散、比較検討 |
| 強み | テレビ番組の視聴体験に近い | 配信量やフォーマットが豊富 | 運用改善しやすい、参加を促しやすい |
| 注意点 | 直接CV目的だけだと評価しづらい | 配信面や視聴態度にばらつきがある | ブランド文脈を作りにくい場合がある |
| 向いている商材 | コスメ、日用品、食品など | 幅広い商材 | キャンペーン、EC、ファン形成 |
| 見るべき指標 | リーチ、完視聴率、ブランドリフト、検索数 | 視聴回数、ブランドリフト、CV | クリック、CV、保存、エンゲージメント |
TVer広告は、SNS広告のようにすぐ反応を取る広告というより、商品名やブランドメッセージを覚えてもらうための広告として考えると使いやすくなります。
SNS広告と比較する場合は、ソーシャル広告や動画広告の市場拡大も押さえておくと、TVer広告の立ち位置を整理しやすくなります。
インターネット広告媒体費の詳細分析. URL:https://www.dentsu.co.jp/news/release/2026/0305-011004.html
TVer広告のメリット|生活者向け商材と相性がよい理由

TVer広告のメリットは、主に4つあります。
1. テレビ番組の文脈で広告を届けられる
TVer広告は、テレビ番組を見ようとしているユーザーに広告を届けられます。
これは、コスメ、日用品、食品、飲料、ヘアケア商品などの生活者向け商材と相性がよいポイントです。
こうした商品は、いきなり購入してもらうよりも、まず商品名やブランドイメージを覚えてもらうことが重要です。
番組視聴の流れの中で動画広告を届けることで、商品名や使用シーンを印象づけやすくなります。
2. テレビCMでは届きにくい層に接触できる
最近は、テレビ番組をリアルタイムではなく、見逃し配信やコネクテッドTVで見る人も増えています。
TVer社は、2025年12月にコネクテッドTVでの月間動画再生数が2.1億再生となり、過去最高を記録したと発表しています。
そのため、TVer広告は「テレビを見ない人に届ける」というより、リアルタイム視聴以外の番組視聴者に届ける広告として考えると自然です。
3. 認知施策として使いやすい
TVer広告は、商品やブランドの認知拡大に向いています。
特に、新商品発売、リニューアル、季節キャンペーン、店頭販促と連動する施策では、動画で印象を残すことが重要です。
たとえば、新しいスキンケア商品を発売する場合、SNS広告だけでは既存フォロワーや興味関心層に偏ることがあります。TVer広告で商品名や使用シーンを広く届け、その後にSNS広告や検索広告で興味喚起する流れを作ると、施策全体を設計しやすくなります。
4. 配信結果を見ながら改善しやすい
TVer広告はデジタル広告の一種なので、配信後に一定の結果を確認しながら評価できます。
見るべき指標としては、リーチ、インプレッション、フリークエンシー、完視聴率、ブランドリフト、指名検索数、サイト流入などが考えられます。
ただし、広告効果は単一の指標だけで判断しない方がよいです。JIAAは、インターネット広告の効果指標について、KPIは毎回同じではないことや、測定値が100%正しいとは限らないことなどを注意点として整理しています。
TVer広告でも、広告単体の数字だけではなく、検索、サイト流入、SNS反応、店頭施策との連動まで含めて見ることが大切です。
TVer広告のメリットを整理する際は、TVerがどのような視聴環境で広告配信できる媒体なのかを確認しておくことが重要です。
URL:https://biz.tver.co.jp/tver
TVer広告のデメリット|出稿前に知っておきたい注意点

TVer広告にはメリットがありますが、万能な広告ではありません。
出稿前に、以下の注意点も理解しておきましょう。
1. 直接CV獲得には向かない場合がある
TVer広告は、認知や態度変容を狙う広告として設計する方が向いています。
EC購入や問い合わせをすぐ増やしたい場合は、検索広告やSNS広告、リターゲティング広告の方が評価しやすいケースもあります。
TVer広告では、「広告を見た人がその場で買うか」だけでなく、「商品名を覚えたか」「検索数が増えたか」「キャンペーンサイトへの流入が増えたか」まで見ることが大切です。
2. テレビCMほど一気に広く届くとは限らない
TVer広告は、テレビCMの代替として考えすぎない方がよいです。
全国一斉に大きく認知を取りたい場合、テレビCMの方が向いている場面もあります。
TVer広告は、テレビCMをやめるための広告ではなく、テレビCMでは届きにくい視聴者や、デジタル上で効果を確認したい施策を補う広告として使うのが自然です。
3. 費用や配信条件は事前確認が必要
TVer広告の費用感は、配信メニュー、ターゲティング、配信期間、在庫状況などによって変わります。
そのため、「安く認知が取れる」「必ずこの金額で出せる」と断定せず、公式資料や広告代理店に確認する必要があります。
4. テレビCM素材の流用だけでは弱い場合がある
テレビCM用の15秒・30秒素材を流用できる場合もあります。
ただし、スマートフォン視聴や短時間接触を考えると、冒頭で商品名やベネフィットを伝える設計が重要です。
最初の数秒で何の商品か分からない素材だと、最後まで見られても記憶に残りにくい可能性があります。
5. KPIを決めないと効果検証しづらい
TVer広告を出稿する前に、何をもって成功とするかを決めておく必要があります。
| 目的 | KPI例 |
|---|---|
| 新商品の認知拡大 | リーチ、完視聴率、ブランドリフト |
| 店頭販促との連動 | 指名検索数、LP流入、店舗売上 |
| テレビCMの補完 | 接触層、フリークエンシー、検索数 |
| 若年層への接触 | 年齢別リーチ、視聴デバイス別配信結果 |
| ブランド想起の強化 | ブランドリフト、広告想起、好意度 |
「とりあえずTVer広告を出す」ではなく、出稿前にKPIを決めておくことが重要です。
TVer広告を出稿する際は、動画素材の秒数や形式、審査などの条件を事前に確認しておく必要があります。制作後に修正が発生しないよう、入稿規定は早めに確認しておくと安心です。
TVer広告の入稿規定. URL:https://biz.tver.co.jp/ad-submission-rules
TVer広告を出す前に整理すべきポイント

TVer広告を検討する際は、出稿前に以下を整理しておきましょう。
| 検討項目 | 確認すべきこと |
|---|---|
| 目的 | 認知拡大、新商品告知、来店促進、ブランド想起など |
| ターゲット | 年齢、性別、地域、購買層、生活シーン |
| 商材 | コスメ、日用品、食品など生活者向けか |
| 予算 | テレビCM、SNS広告、YouTube広告との配分 |
| 配信地域 | 全国か、特定地域か |
| クリエイティブ | 15秒・30秒、冒頭訴求、商品カット、ブランド名表示 |
| KPI | リーチ、完視聴率、指名検索、サイト流入、ブランドリフト |
| 連携施策 | LP、SNS、検索広告、店頭POP、キャンペーン |
| 社内説明 | なぜTVer広告なのか、他媒体と何が違うのか |
この整理をしておくと、出稿後に「結局よかったのか判断できない」という状態を避けやすくなります。
Shinkerでは、Web広告運用、SNS運用、HP制作、SEO対策などを支援していると公式サイトで紹介されています。 広告単体ではなく、LPやWebサイト、SNS、検索広告まで含めて整理したい場合は、こうした支援会社に相談するのも選択肢です。
TVer広告に関するよくある質問
TVer広告はテレビCMの代わりになりますか?
完全な代替ではなく、補完施策として考えるのが現実的です。テレビCMは大規模な認知に強く、TVer広告は見逃し配信やデジタル上での接触、配信結果の確認に強みがあります。
TVer広告はSNS広告と何が違いますか?
SNS広告は、興味関心層への接触、拡散、キャンペーン参加、EC誘導などに向いています。一方、TVer広告はテレビ番組の視聴文脈でブランド認知を取りやすい点が特徴です。
コスメや日用品メーカーにTVer広告は向いていますか?
認知拡大や新商品告知を目的にする場合は、検討価値があります。特に、店頭流通がある商品や、ブランド想起を高めたい商品とは相性があります。ただし、店頭販促、SNS広告、検索広告との連携も重要です。
TVer広告の効果はどう測定すればよいですか?
リーチ、完視聴率、ブランドリフト、指名検索数、サイト流入、LP閲覧数、店頭・EC売上などを組み合わせて評価します。広告単体で売上を判断するのではなく、複数施策との連動で見ることが大切です。
TVer広告を出す前に何を決めるべきですか?
目的、ターゲット、予算、配信地域、動画素材、KPI、LPやSNSとの連携を整理しておきましょう。ここが曖昧なままだと、配信後に効果を判断しづらくなります。
まとめ|TVer広告はテレビCMやSNS広告の効果測定に悩む企業の選択肢

TVer広告は、テレビCMの完全な代替ではありません。
しかし、テレビCMのような認知接触を狙いながら、デジタル広告のように配信結果を確認しやすい点は大きな特徴です。
特に、テレビCMやSNS広告をすでに実施しているものの、効果測定や予算配分に課題を感じている企業にとって、TVer広告は次の認知施策として検討しやすい選択肢になります。
ただし、TVer広告は万能ではありません。
直接CVだけを目的にするのではなく、リーチ、完視聴率、指名検索、サイト流入、ブランドリフト、店頭施策との連動などを含めて評価する必要があります。
TVer広告を活用するなら、出稿前に目的、ターゲット、KPI、クリエイティブ、他媒体との役割分担を整理しておきましょう。
この記事について
最後までお読みいただきありがとうございました‼︎
この記事は、株式会社Shinkerが執筆しました。
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