新規顧客を獲得できるGoogle広告「デマンドジェネレーションキャンペーン」を徹底解説!
皆様はデマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen campaigns)というGoogle広告をご存じでしょうか。このデマンドジェネレーションキャンペーンを上手く活用することで、新規顧客を獲得することが出来ます。今回はそんなデマンドジェネレーションキャンペーンについて紹介していきたいと思います。
目次
デマンドジェネレーションキャンペーンとは
デマンドジェネレーションキャンペーンとは、Google広告のキャンペーンの一つで、ファインドキャンペーンがアップグレードされたキャンペーンで、顧客のクリエイティビティを高め需要を喚起する、AI を活用した新しいタイプのキャンペーンです。
尚、ファインドキャンペーンは2024年1月末にデマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードされます。
2024 年 1 月末までに、既存のファインド キャンペーンはすべてデマンド ジェネレーション キャンペーンにアップグレードされます。このアップグレードに伴い、ファインド キャンペーンの設定、予算、過去のパフォーマンス データは、同一または同等の機能を持つ新しいデマンド ジェネレーション キャンペーンに自動的に移行されます。アップグレードが完了すると、ファインド キャンペーンは Google 広告でご利用いただけなくなります。
デマンド ジェネレーション キャンペーン(ベータ版)について
デマンドジェネレーションキャンペーンの特徴
現在世界には無数のコンテンツが溢れています。15時間もの長時間のライブ配信から15秒のショート動画まで、多様なコンテンツがさまざまなスピードや方法で消費者にアクションを促しています。デマンドジェネレーションキャンペーンはファインドキャンペーンをベースとし、顧客を獲得するためにいくつかの項目が追加されました。
ファインドキャンペーン | 追加項目 | |
---|---|---|
リーチ | ・YouTubeホーム ・検索結果 ・Gmail ・Discover | +YouTubeショート +YouTubeインストリーム |
クリエイティブ | ・画像 ・商品フィード | +動画 +プレビュー機能のアップデート +ABテスト機能実装 |
入札の最適化指標 | ・コンバージョン数 ・目標コンバージョン単価 | +クリック数の最大化 |
レポート・計測 | ・通常レポート ・アセットレポート ・コンバージョン経路レポート ・ユニークリーチ ・コンバージョンリフト ・データドリブンアトリビュージョン | +コンバージョン経路レポート +ブランドリフト +コンバージョンリフト |
オーディエンス | ・Googleオーディエンス ・最適化されたターゲティング | +類似セグメント +デバイスターゲティング |
画像や動画のアセットを使用して、コンバージョンやサイト訪問を促進させることが可能です。
Googleのアプリの中でも、ユーザーの滞在時間が長いとされるYouTubeへ配信し、ユーザーとのコンタクトポイントを増やすことができる特徴を持っています。配信面や配信ユーザーの幅が広がりました。
3種類の広告を活用したアプローチ
1つのキャンペーンで画像や商品フィードに加えて、動画の設定が可能で、視覚的訴求の広告配信ができます。
動画・画像・カルーセルの3種類の広告を活用してオーディエンスにアプローチできます。
Googleアカウント情報を基にターゲティング
デマンドジェネレーションキャンペーンは、Googleアカウント情報を基にターゲティングすることが出来ます。
- Google広告で利用できるターゲティングを活用することが可能。
- YouTube視聴者リストを活用した配信が可能。
- 検索ベースのカスタムインテントを活用して配信でき、競合キーワードを検索している意識の高いユーザーへ配信が可能。
- 自動入札のみ対応で、可能な限り対象オーディエンスを広げ、CⅤボリュームを確保することで最適につながる。
具体的なターゲッティングは以下の通りです。
- カスタムオーディエンス(リマーケティングなど)
- カスタムセグメント
- アフィニティセグメント
- 購買意欲の強いセグメント
- ライフイベント
- 詳しいユーザー属性
- デバイスターゲティング
- 類似セグメント(類似度は、2.5%・5%・10%から選択可能)
3種類の入札戦略
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、以下の3つの入札戦略が利用できます。
目標コンバージョン単価(目標CPA)
- 入札単価が自動で最適な数値に調整されるため、CPAを維持しながらコンバージョンを増やすことができます。
- AIが入札単価を自動で調節するため、手間をかけずにコンバージョン単価を達成しやすくなります。
※tCpaとは
コンバージョン数の最大化
- キャンペーンの1日の予算を最大限に使って、コンバージョンをより多く獲得するように入札価格を調整します。
- コンバージョン獲得に直結する効率的な予算消化ができます。
クリック数の最大化
- 自動的に入札単価を調整し、予算内でクリック数を最大化できるようにします。
- CPCを抑制することができ、同じ予算内で獲得できるクリック数が増え、データ蓄積効率が向上します。
入札戦略の選択は、キャンペーンの目標や予算によって異なります。
- 目標コンバージョン単価は、コンバージョン単価を一定に保ちながら、コンバージョンの獲得を重視したい場合に適しています。そのため、予算をコントロールしながら、コンバージョンの獲得を重視する場合に適しています。
- コンバージョン数の最大化は、コンバージョンの獲得を重視したい場合に適しています。そのため、予算に限りがある場合や、特定の目標を達成したい場合に適しています。
- クリック数の最大化は、広告の露出を増やしたい場合に適しています。そのため、予算に余裕があり、新規顧客の獲得や認知度アップを重視する場合に適しています。
なお、入札戦略はキャンペーンの途中で変更することもできます。そのため、キャンペーンの状況に合わせて、入札戦略を最適化するようにしましょう
デマンドジェネレーションキャンペーンのメリット
- 新規顧客の獲得に繋がる可能性が高い
デマンドジェネレーションキャンペーンは、Googleの検索結果やYouTube、Discover、Gmailなどの広告枠に、画像や動画などのクリエイティブを組み合わせた広告を配信します。新機能の「類似セグメント」を活用することで既存ユーザーに類似した新しいユーザーにアプローチすることが可能です。そのため、まだ自社のことを知らないユーザーに対しても、ブランド認知や商品・サービスの認知を高め、新規顧客の獲得に繋げることができます。
- 認知度アップを期待できる
ファインド広告にはなかった入札戦略である「クリック数の最大化」が追加されました。流入目的での配信も可能となり、認知拡大やブランディング目的の配信が可能となりますそのため、ブランド認知や商品・サービスの認知を高め、認知度アップを期待できます。
- 視覚的効果を活かした広告の配信が可能になる
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、画像・商品フィードに加え「動画」での配信が可能なため、視覚的な効果を活かした広告を配信することができます。YouTubeショートやYouTubeインストリーム広告が追加されたことで、ショート動画などへも配信できます。そのため、より訴求力の高い広告を配信し、ユーザーの興味・関心を高めることができます。
- 機械学習によりアセットが最適な条件に設定される
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、Googleの機械学習技術により、広告のパフォーマンスを最大化するために、広告見出し、説明文、画像、ロゴなどのアセットが最適な条件に設定されます。そのため、手間をかけることなく、効果的な広告を配信することができます。
デマンドジェネレーションキャンペーンのデメリット
- 広告費の増加が予想される
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、画像や動画などのクリエイティブを組み合わせた広告を配信するため、広告費の増加が予想されます。特に、動画の配信を行う場合は、より多くの広告費が必要になる可能性があります。
- 成功の難易度が高い
デマンドジェネレーションキャンペーンは、まだ新しいサービスであるため、成功の難易度が高い可能性があります。特に、ターゲティングやクリエイティブの作成などの要素が、広告の成果に大きく影響するため、十分に検討した上で、キャンペーンを実施する必要があります。
- クリエイティブ制作の必要性
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、画像や動画などのクリエイティブを組み合わせた広告を配信するため、クリエイティブの制作が必要になります。そのため、クリエイティブ制作のノウハウやリソースがない場合、キャンペーンの実施が難しい可能性があります。
- 配信面の拡大による効果の見えづらさ
デマンドジェネレーションキャンペーンでは、YouTubeだけでなく、DiscoverやGmailなどの広告枠にも広告を配信することができます。そのため、配信面が拡大し、効果の見えづらくなる可能性があります。
このように、Googleデマンドジェネレーションキャンペーンには、広告費の増加や成功の難易度など、さまざまなデメリットがあります。デメリットを理解した上で、自社のマーケティング施策に応じて、効果的に活用するようにしましょう。
なお、デメリットを回避するためには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
- 広告費の予算を十分に確保する
- ターゲティングやクリエイティブの作成を慎重に行う
- クリエイティブ制作のノウハウやリソースを準備する
- 配信面ごとの成果を把握する
まとめ
新規顧客を獲得できる可能性があるGoogleの新しい広告「デマンドジェネレーションキャンペーン」について紹介していきました。特徴をしっかりと把握してより多くの新規顧客を獲得していきましょう。
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